「爪先に色がついてるとさぁ元気になるよね」について
ついおととい、広いフードコートの一角で31アイスをつっつきながら、
「爪先に色がついてるとさぁ元気になるよね」
と私は言った。言って、
「爪先に色がついていると、っていう言葉の発想が今どきじゃないよね」
という話になったのだが、確かに、「爪先に色がついていると元気になる」。
最近落ち込む事が多かったので、なるべく毎日ネイルをするようにしていた。
私はピンクが好きだ。それから緑が好きだ。
色には、季節があるから面白い。
春は軽やかな、桜色と形容されるようなピンクのネイルをつける事が多かった。
そして桜が散り、葉桜になり、また新緑の季節になり。
パステルカラーのやわからな緑。
闇に溶けてしまいそうな深い緑。
今にも野原を駆け出しそうな、陽だまりを含んだ明るい緑。
去年までは、指先にまでこだわらなかった。
落ち込んだ時には、ただぼうっとしているか映画を見たし、
ネイルをしても見てくれる人がいないんじゃ如何しようも無いと思っていた。
今年も見てくれる誰かがいるわけではないけれど、それでも良いと思える位の心の余裕が出来たのかなんなのか。
ただ、
「爪先に色がついてるとさぁ元気になるよね」
と思うように1年分歳をとったので、
今年の私は、少し落ち込みがちでもあるけれど、新しいマニキュアを買って、ちょっと元気に、ちょっと愉しく過ごそうと思う。
まだ夏は始まったばかり。
緑色のマニキュアの出番は、まだまだこれから。
今週のお題「わたしの好きな色」